2014年06月29日

『チョコレートドーナツ』

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Any Day Now
監督:トラヴィス・ファイン
出演:アラン・カミング、ギャレット・ディラハント
アイザック・レイヴァ
公式サイト:http://bitters.co.jp/choco

****あらすじ****

1979年、カリフォルニア。ゲイバーの口パクショーダンサーの
ルディ(アラン・カミング)を客席から熱い視線を送るいい男が
楽屋を訪ねてきた。車の中にいた2人は巡廻に来た警官に見つかり
挑発したルディが逮捕されそうになったが、地方検察局に勤務する
ポール(ギャレット・ディラハント)のお蔭でおとがめなし。
別れ際にルディに名刺を渡し、「電話して」

ルディがアパートに戻ると、隣の部屋からは大音量が。外に人形が
落ちている。ドアをノックし、人形が落ちていたことを伝え、子供が
いるなら音量を下げるように言うと、母親から余計なお世話と
罵られた。ルディが自分の部屋に戻ると、廊下が騒がしい。母親が
男と出掛けて行くところだった。

翌朝、大家が家賃を取りに来た。手元にあるお金を渡したルディに
「残りを明日払わなければ出て行ってもらう」ルディは隣の部屋の
大音量にクレームを言うが、取り合ってもらえない。廊下に出ると
ドアが空いていた。部屋に入ると、ボロボロのポロシャツを着た
ダウン症の少年(アイザック・レイヴァ)が独りうずくまっている。
ルディは自分の部屋に少年を連れて行くが、一言も喋らない。
「聞こえている?」と訊くと、頷いた。「名前は?」「マルコ」

ルディはポールの勤務先に電話するが、取り次いでもらえない。
直接検察局に押しかけ、大声でポールを呼び出す。ポールが出てきて
「母親が帰ってこないなら、家庭局に連絡しろ」と助言するだけ。

ルディがアパートに戻ると、隣の部屋に家庭局の役人が来ていた。
母親が薬物所持で逮捕されてため、マルコを連れて行った。

翌日、ルディの楽屋に謝りに来たポール。身の上話を始めた。
ワシントンで保険の販売をしていたが離婚し、法律家になるために
勉強して社会を変えたいと思っていたと。

ルディは自分のことを話したくなかったので、歌に乗せた。
10代で家を出て、今の仕事をしていると。歌声に魅了されたポールは
歌手として売り込むべきだと勧めるが、家賃の支払いに困っている
ルディにはデモテープを作る資金があるわけがない。

ルディを車で送る途中に、マルコが独りで歩いているのを見つけた。
家に帰りたい一心で、施設を抜け出して歩いてきたのだ。
ルディはマルコを連れてポールと共に部屋に戻った。

翌朝。ポールが帰った後、お腹を空かせたマルコは朝食にドーナツを
食べたいと言う。体に良くないからダメと言うルディ。チーズと
クラッカーと歌いだすと、マルコは初めてルディの前で笑った。

ポールの家に招かれたルディとマルコ。ポールお手製の夕食を
3人で食べるが、マルコは手を付けず、ドーナツが食べたいという。
マルコにポールは買い置きしていたチョコレートドーナツを出すと
マルコはニッコリ。美味しそうに頬張った。

ポールとルディはマルコの母親に面会に行き、母親が収監中は
マルコの後見人になりたいと伝えた。母親の了承を取り付けたが
裁判所にマルコが安全な環境にある事を説明するため、ポールの
自宅にルディが従弟として一緒に住むことを提案する。
マルコの住環境、教育プログラムなどを裁判所に説明するポール。

ポールとルディはマルコのために部屋を用意し、オモチャも揃えた。
「ここに住んでいいの?」嬉し泣き出すマルコをルディは優しく
抱きしめる。マルコを特別学校に入学させ、マルコ中心の生活が
始まった。

ポールがルディにオープン・リール・デッキをプレゼントした。
早速、バーのバンドに協力してもらい、デモテープを録音する。

ポールが上司から大きな事件を任せる事になったのだが、週末の
ホームパーティーにルディとマルコを連れて行くと、2人の関係を
察した上司がポールを解雇、マルコは家庭局の役員に連れ去られた。

マルコを連れ戻したいルディ。ポールにカミングアウトを促し
「あんたの力が必要だ、今こそ世界を変えてみせろ」
マルコを取り戻す2人の戦いが始まった。

************

まだ30数年前の実話を元にしている。一部の国や地域では
未だに同性愛を禁じているが、今は昔よりもかなり理解がある。
1970年台後半当時の世間の偏見は相当なものだったのだろう。
感動作と聞いていたが、私は涙よりも怒りが込み上げてきた。

マルコ役のアイザック・レイヴァの笑顔がとっても愛らしく
この笑顔のためになら頑張れると思わせる。ちょっと首を傾げた
憂いのある表情も何とも言えない。

ルディを演じるアラン・カミングがチャーミングで歌声も素晴らしい。
元々、どんな小さな役で出ていても主役を食う個性派俳優だったが
主役を張ると、向かうところ敵なし。眩いばかりに輝いて見えた。
身の上話を歌うシーンや、ステージで歌うボブ・ディランの
"I shall be released"は圧巻。いつまでも見ていたくなる。
あの口角が上がった笑顔を私も是非見習って真似してみたい。



posted by zooom at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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