『2001年宇宙の旅』に続き、87回目は、
『ビッグ・フィッシュ』
Big Fish
監督:ティム・バートン
出演:ユアン・マクレガー、アルバート・フィニー、ビリー・クラダップ
ジェシカ・ラング、ヘレナ・ボナム=カーター、マリオン・コティヤール
****あらすじ****
出産間近かの妻ジョセフィーン(マリオン・コティヤール)とパリで
暮らすジャーナリストのウィル・ブルーム(ビリー・クラダップ)。
彼の父親エドワード(アルバート・フィニー)は、自分の人生を
幻想的なお伽話のように語り、聴く人を楽しませる名人だった。
若い頃のエドワード(ユアン・マクレガー)が巨人カール(マシュー・
マッグローリー)と旅した話、未来を予想する魔女(ヘレナ・ボナム
=カーター)の話、人を襲う森と、その先にある美しい町の話。
ウィルも子供の頃は、父エドワードの話を聞くのが大好きだった。
ところが。3年前から、父とは不和が続いていた。
ウィルの結婚式の祝宴で、巨大魚の話をした父に憤りを抱いていた。
何も、結婚式にホラ話をしなくても・・・。恥ずかしい。
しかし。ある日、母親のサンドラ(ジェシカ・ラング)から、悪い
知らせが。患っていた父の容態が悪化したとの報告があったのだ。
ウィルは妻ジョセフィーンを連れ、実家に向かう。エドワードは
1日のほとんどをベッドで過ごしていたが。病床でも相変わらず
ホラ話を繰り返していた。
ジョセフィーンは若い頃のサンドラ(アリソン・ローマン)との
恋愛話を聞かされ、ロマンティックな内容に心を打たれた。
ウィルは父の話が事実ではなく、作り話であることに苛立つ。
ホラ話ではなく、本当の話を聞きたいのだが。父を信頼できない。
父とウィルとの溝が深まっていく。
しかし。エドワードの話の中に出てきた彼の戦死を告げる電報を
サンドラが見つけた。お伽話のようなホラ話は、真実だったのか。
衝撃を受けるウィル。間もなくエドワードの様態は急変した。
人生の最期を迎えようとする父に、ウィルは枕元で父の物語を
豊かに創作して語って聞かせる。
そして、父エドワードの葬式に参列したのは・・・。
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大人のための、お伽話。動く絵本を見ているかのような感覚。
ティム・バートン監督にしては明るい色合いだが。
いかにも、ティム・バートンらしい作品だ。
悲しいけれど、ハッピーエンド。
晩年のエドワード役を演じたアルバート・フィニー。若い頃を
回想する際の表情が何ともいい。何の変哲もない普通の出来事でも
お伽話のように楽しく話してしまうのだろうと納得できる。
若い頃のエドワード役を演じたユアン・マクレガー。相変わらず
肩に力が入ったような演技だが。笑顔がいいので、よしとしよう。
次回は、「しゅ」または、「し」から。