
『ヘアスプレー』
Hairspray
監督:
出演:ニッキー・ブロンスキー、ジョン・トラヴォルタ
ミシェル・ファイファー、クリストファー・ウォーケン
クイーン・タティファ、アマンダ・バインズ、ブリタニー・スノウ
ザック・エフロン、ジェームズ・マースデン
公式サイト:
http://hairspray.gyao.jp****あらすじ****
1962年。アメリカ合衆国東部の都市、ボルチモア。
高校生のトレーシー(ニッキー・ブロンスキー)はダンスと歌と
お洒落が大好きな、明るく元気な女の子。毎朝、ヘアスプレーで
髪をセットし、大きなヘアスタイルで登校する。背が低く、かなり
太めなのだが、有名になりたいという大きな夢がある。
授業が終わると、親友のペニー(アマンダ・バインス)と一緒に
一目散に帰宅。ボルチモアテレビの人気ダンス番組「コーニー・
コリンズ・ショー」を見るのが日課だった。テレビの前で踊る毎日。
スポンサー会社のヘアスプレーは、毎朝大量に愛用している。
番組のレギュラーになって、憧れのリンク(ザック・エフロン)と
一緒に踊りたい。
ある日、番組の女性メンバーに欠員が出たため、オーディションが
開催されることに。大喜びのトレーシー。母親のエドナ(ジョン・
トラヴォルタ)はトレーシーの体格では恥をさらすだけだと反対。
しかし、父ウィルバー(クリストファー・ウォーケン)の後押しで
学校をサボり、オーディションに参加することに。
「コーニー・コリンズ・ショー」を取り仕切っているのは、元ミス・
ボルチモアだったベルマ(ミシェル・ファイファー)。ベルマは
自分の立場を利用し、娘のアンバー(ブリタニー・スノウ)を
メンバーにし、立ち位置は常に真ん中。アンバーはリンクの恋人だ。
ベルマはトレーシーをキワモノ扱いし、問題外だと追い返す。
遅刻して授業にもぐりこもうとしたが、トレーシーには居残りの
罰が待っていた。
居残りクラスは、黒人の生徒ばかり。まだ人種差別が激しい時代。
白人と黒人が仲良くすることは考えれらなかった時代。
トレーシーはダンスが上手なシーウィード(イライジャ・ケリー)に
ステップを教えてもらう。ノリのいいトレーシーを受け入れる彼ら。
ある日、居残り教室でシーウィードらとダンスをするトレーシーを
見かけたリンクは、ダンスパーティーに来るように誘う。
リンクに声をかけられたトレーシーは、もう、夢見心地。
ダンスパーティーでシーウィードに教わったステップを披露すると
居合わせたコーニー・コリンズ(ジェームズ・マースデン)の目に
とまり、トレーシーは「コーニー・コリンズ・ショー」のメンバーの
座を獲得した。一躍、街の人気者に。父ウィルバーが営むジョーク
ショップには、トレーシーグッズを求める客で大繁盛。Lサイズ
ファッション店のオーナーから、イメージガールに選ばれた。
太っているために外出できずにいた母エドナも、トレーシーに
刺激を受け、街に出かけることに。
「コーニー・コリンズ・ショー」がない日は、メイベル(クイーン・
ラティファ)が司会をする、黒人用の番組が。ところが、番組が
急遽終了することに。人種差別には反対しているトレーシー。
白人も黒人も、一緒に出演する番組があってもいいじゃないか。
テレビ局までデモ行進をすることを思いつくが。
デモの際、警察官の頭をプラカードで小突いたことが発端となり
トレーシーは逮捕されてしまうことに。逃げるトレーシー。
その頃、テレビ局では。「コーニー・コリンズ・ショー」初の生放送。
ミス・ヘアスプレーコンテストが行われていた。過去3年間は
ベルマの裏工作により、アンバーが選ばれていた。ベルマは
邪魔者のトレーシーをコンテスト会場に入れないように、警察に
包囲させていたのだが・・・。
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冒頭で。ベッドから起き上がるなり歌い出したので。
全編ミュージカルはつらいと思っていたが。そうではなかった。
どの曲も楽しく、耳に残りやすい曲ばかり。
見終わった後の感想は、面白かったといよりも、楽しかった。
トレーシー役のニッキー・ブロンスキーが可愛らしい。
かなりのぽっちゃり体形だが。歌もダンスも上手く、愛らしい。
トレーシーが憧れるというリンク役のザック・エフロン。
若い頃のエルヴィス・プレスリーのような雰囲気。
シーウィード役のイライジャ・ケリー。きれいな顔をしていた。
登場人物の白人は、トレーシー役以外は、ほぼ全員が青い目で
きれいな顔立ちをしていた。これは狙っていることなのだろう。
登場人物の中で唯一、美形でないのは、ジョン・トラヴォルタが
演じた、母親役のエドナ。知っていたものの、あまりの変わり
ように驚いた。特殊メイクに何時間かかっただろう。
かなり厚い巻物を着けていたはずだが。軽やかな踊り。さすが。
60年代初頭のファッションも素敵。男性用の太いストライプ柄の
シャツなど、今でもカッコよく見える。ラストの場面では
次に流行るサイケな時代を髣髴させる格好をしたトレーシー。
50年代から60年代のアメリカ史を勉強してから見ると、更に
面白く感じることだろう。
日本に住む日本人にとって、肌の色が違うことによる人種差別は
あまり馴染みがない。差別されてしまう立場にいながら、なぜか
差別する側の視線で見てしまいがちだ。
上映終了後、化粧室で。いつになく、自分の顔が骨ばって見えた。
トレーシーのふっくらとした顔を見慣れてしまったので、自分の
顔がギスギスして見えた。頬の下に、もう少し肉が欲しい。