2007年10月26日

機内での珍しい体験

巨大な飛行機エアバスA380がシンガポールから初就航した昨日。
でっぷりとした機体。よく無事に離陸し、着陸したものだ。
飛行機恐怖症の人でなくても、乗るのが怖いような。
7年前のことを思い出した。

ロンドンのヒースロー空港から、南仏ニースに向けての機内で。
たまたま、ラテン系大家族のグループの中に、私ひとりがポツンと
混ざってしまった。客室乗務員が気を利かせ、座席を変えてくれた。
案内されたのは、ビジネスクラス。隣の窓側席には、高そうな服を
着た英国人の若い女性。アッパーミドルクラス特有の、高飛車な
雰囲気。まだ大学生だろうか。

離陸前に。客室乗務員が彼女のところへ来た。
「あなたが、飛行機恐怖症のお客様ですね」
「ええ。よろしく。今回は大丈夫だと思うんですけど」
「お隣の方、彼女がパニックになるかもしれませんが、その時は
手を握ってあげて下さいね」

とんだお隣さんだ。思い切って、彼女に聞いてみた。
「飛行機恐怖症って、飛行機に乗るのが怖いの?」
「飛び立つまでは平気だけど、高度が上がってくると怖くなるの」
「ニースだったら、ユーロスターとTGVを乗り継げば着くでしょ」
「ギリシャに行くのに、ロンドンから電車だと遠すぎるから・・・」

とりあえず。窓側では外が見えるので、席を替わってあげた。
私としては、外が見えて好都合だ。ただ、ロンドン発ニース着の
フライトでは、海岸線やアルプスの山々が臨めるA席がいい。
残念ながら、南仏上空は海しか見えないだろう。

飛行機が高度を上げると、彼女の手が震えだした。
「大丈夫。外も見えないから、怖くないでしょ」
彼女の手を握ってあげると、冷たかった。客室乗務員が様子を見に
やってきた。
「怖くて死にそうだけど、まだ大丈夫。頑張るわ」
そう言いながらも、涙声。泣き出してしまった。パニック状態。

高度が安定すると、彼女も落ち着いてきた。
「ありがとう。助かったわ」
最初は、ちょっとポッシュで嫌味な感じだと思っていたが。
素直でいい子ではないか。

離陸態勢に入ると。彼女がまた震えだした。また手を握ってあげた。
「もうすぐ着陸するから、大丈夫。あ、ヤシの木が見えてきた」
そして、無事に着陸した。

一番に席を立ち、一刻も早く機外に出たい様子。
「また乗り換えて、アテネに行かなくちゃ。もう、飛行機はイヤ」
ニースからのフライトは大丈夫だっただろうか。それとも、船か
電車にしたのだろうか。

彼女はA380には乗る気がないだろうが。ファーストクラスの座席は
電車のコンパートメントのような構造。あれなら、飛行機だと
思わなければ、彼女が乗っても大丈夫かもしれない。

ちなみに。私は、先端突起物恐怖症。誰にも迷惑をかけないが。
鉛筆の先端や箸の先を向けられると、怖い。鳥のくちばしもダメ。
子供の頃、涙腺を通す治療のため、目を開けたまま涙腺に注射を
されていたのがトラウマとなっている。


posted by zooom at 18:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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